世界一の販売を誇るドイツのフォルクスワーゲンが大失態を引き起こした。報道によると、1100万台のディーゼルエンジン車のプログラムにあらかじめ細工して、排ガスの検査の動きを感知するとパワーより排ガスの値を優先させて検査をクリアーするようになっていたというものだ。

全てのディーゼルエンジン車にこのような不正なプログラムを載せるなどと大それたことを考えたことと、そしてそんなことは必ずバレると思わなかったのかと(実際に発覚したが)その幼稚な考えと大胆な行動に唖然とする。

しかし、本当の大問題は、消費者が購入する製品に、利用者が意図せずに作動するプログラムを忍ばせていたことだ。

今、車はエンジンとコンピューターで動いている。実際フォードの車にはエンジンの音まで実際とは違う迫力ある音をプログラムされているものもある。

つまり、メーカーがやる気になれば何でも出来てしまう。

例えば、ある時に一斉に全ての車のエンジンを掛けるとか、逆に止めることも簡単に可能だ。

安全をサポートする自動ブレーキシステムなどと違い、意図しないことをプログラムしていたということは、当局だけでなく、メーカーを信用するしかない消費者を騙していたのだ。

これは家電製品など全てのマイコンを使用している製品のメーカーの信用とモラルに関わる大問題だ。

20✖︎✖︎年、海外メーカーの家庭用介護支援用ロボットが突然刃物を持ち、テロリスト化する。そんなSFの世界の出来事と本質的に同じことなのだ。

世界的な大メーカー、それも抜群の信頼を置いていたドイツのフォルクスワーゲンが引き起こした問題はタカタ製エアバックの欠陥問題とは違い、「消費者や当局を欺く為のプログラムを意図的に忍ばせていた」という今後益々増加する全てのマイコン使用製品の信頼性を揺るがしたことが本当の問題だと思う。

ちなみに、先先月の7月31日付けで、フォルクスワーゲンジャパンの社長だった庄司茂氏が突然自らの問題と謎を残して突然辞任している。仮に問題を知っていて辞任したとすれば、今後のフォルクスワーゲンジャパンへの逆風の責任回避とみなされて批判されるだろう。もしそうならこのような態度こそ大企業病の典型ではないだろうか?庄司氏は、現在も日本の輸入車業界団体の日本自動車輸入組合の理事長も務めている。今後の対応に注目したい。

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